建設-現場
建設現場ウェルビーイング2026〔後編〕:施策は出揃った。だが誰が"設計・推進"するのか
2026/6/25

前編で確認したとおり、建設現場のウェルビーイングを高める打ち手は、もはや出揃った。暑さを冷やし、作業所を快適に設計し、バイタルを測り、心をケアし、女性と若手を迎え、補給を整え、見守りと通信で孤立を防ぐ——個々の施策は十分に先進的で、効果も数字で表れている。
ならば、問いはひとつだ。個社の中に、この多様な施策を現場という"場"全体の健やかさとして一枚の絵に設計し、現場に根づくまで推進し続ける主体は、いるのか。
結論を先に言えば、公開情報を精査するかぎり、その"設計・推進者"の席は、はっきりとは埋まっていない。 ただし、完全な不在ではない。芽はある。以下、個社の中を確かめたうえで、海外で外部がこの役割を引き受ける形まで見ていく。
個社の中で、機能は別々に走っている——健康経営は「人事」、現場の打ち手は「安全・技術・設計」に分かれる
大手5社と準大手の推進体制を公開情報(サステナビリティ報告書・健康経営宣言・組織図・プレスリリース)で確認すると、共通する構造が浮かぶ。ウェルビーイングに関わる機能が、複数の部署に分かれて走っているのだ。そして、それらを横断して束ねる主体は、公開情報の範囲では見当たらない。
鹿島建設も、鹿島グループ健康経営宣言のもと、本社の健康管理センター(社内診療所)と各支店の健康管理担当を軸に「社員」の健康を扱う。現場には施工管理を可視化するデータ基盤を持つが、それは安全・工程の管理が目的であり、作業員のウェルビーイングを設計・推進する機能とは別物だ。健康・体調のデータは、別立ての個別ソリューションに委ねられている。
大林組は、人事部門・産業保健・中央安全衛生委員会などが健康経営を担い、対象は「グループ全社員とその家族」と明示する。現場の作業員に向けては、GRIFFY(エコモット子会社)と共同開発した体調管理ソリューション「GenVital」を2024年から導入し、約3,000人の作業員の心拍・暑さ指数を測って熱中症対策に使っている。ただしこれは作業員の安全(熱中症)に焦点を当てた個別ツールであり、人事が担う健康経営とは系統が異なる。同じ会社の中で、「社員の健康経営(人事)」と「作業員の体調管理(安全・技術)」が、別々に動いている。
清水建設は、2020年9月に健康経営宣言を行い、本社の診療所・歯科診療所に加え、全国9支店に専任の産業保健スタッフを配置している。産業医・保健師が作業所に赴いて就業環境を確認し、面談も行う。ただし、これは「従業員」の健康管理が軸であり、現場(作業所)のウェルビーイングを横断して設計・推進する専任部署や役職(CWO=チーフ・ウェルビーイング・オフィサー等)は、公開情報では確認できない。
大成建設は後述するように一部例外的だが、健康経営は人事・サステナビリティ部門が担い、現場の快適環境は設計本部が担うという分担は共通する。竹中工務店は健康経営優良法人2026に8年連続で認定され、人事・総務系が「従業員」の健康を扱う。健康な空間づくりのコンセプト「健築®」やWELL認証にも取り組むが、これらは主に完成した建物・オフィスの利用者の健康性能を高める設計であり、建設現場(作業所)で働く人のウェルビーイングそのものを扱うものではない。準大手の五洋建設は、2024年11月の健康経営宣言で、社長を責任者・人事担当役員を推進責任者とし、サステナビリティ推進委員会の下のDE&I推進委員会が推進する体制を明示している。
整理すると、こうなる。
社名 | 健康経営の主管 | 現場(作業所)のWBを専管する部署 | 横断専任役職(CWO等) | 健康経営の明示対象 |
|---|---|---|---|---|
清水建設 | 人事・産業保健(本社診療所+全国9支店) | 特定できず | 確認できず | 従業員 |
鹿島建設 | 健康管理センター(人事系)・各支店 | 特定できず | 確認できず | 社員 |
大林組 | 人事・産業保健・中央安全衛生委員会 | 特定できず(作業員の熱中症対策はGenVital=安全・技術系で別系統) | 確認できず | グループ全社員 |
大成建設 | 人事・サステナビリティ | 設計本部(ウエルネス作業所) | 確認できず | 社員(一部、技能者に言及) |
竹中工務店 | 人事・総務系 | 特定できず(健築®/WELLは完成建物の健康空間設計) | 確認できず | 従業員 |
五洋建設 | DE&I推進委員会(社長責任者/人事担当役員が推進責任者) | 特定できず | 確認できず | 従業員 |
ここで強調したいのは、CWO(チーフ・ウェルビーイング・オフィサー)という役職そのものは、もはや日本に存在するということだ。楽天はウェルネス部を束ねるCWOを置き、アステリアも専任のCWOを任命している。役職は確立している。にもかかわらず、大手5社のいずれにも、現場全体のウェルビーイングを横断して設計・推進する専任の部署・役職は、公開情報の範囲では確認できなかった。 個々の機能は優れている。だが、それらを一人の設計・推進者が束ねて回している形跡は、見当たらない。唯一の例外的な芽が、後述する大成の設計本部である。
「社員」と「現場の全員」の間にある線——設計・推進の対象から外れる多数派
機能の分散以上に本質的なのが、対象範囲のギャップである。
各社の健康経営宣言や関連ページを確かめると、対象はそろって「従業員」「社員」だ。清水・鹿島・大林・竹中・五洋のいずれも、健康経営が掲げる対象は自社の従業員(グループ社員)であり、協力会社の技能者を明示的に対象へ含めてはいない。
これは制度設計の帰結でもある。経済産業省と日本健康会議が運営する健康経営優良法人制度——大手5社や準大手の五洋なども認定を受け、建設業は健康経営に積極的な業種の一つだ——は、その評価項目が自社が雇用する労働者の健康管理を対象としており、協力会社の技能者の健康状態は評価対象に含まれない構造になっている。
ところが、建設現場で実際に働く人の大半は、元請の社員ではなく協力会社の技能者である。現場で最も人数の多い層が、健康経営という"設計"の対象から、構造的に外れている。 ここに「設計・推進の空席」の核心がある。現場全員を対象にできる数少ない仕組みは、建災防が推奨する安全朝礼内の無記名ストレスチェックだが、これはあくまで安全衛生管理の枠内の、任意の取り組みにとどまる。
ただし、芽はある——大成「ウエルネス作業所」という個社内の設計・推進
ここで、仮説に都合の良い事実だけを並べるのはフェアでない。個社の中にも、「設計し、推進する」動きの萌芽は確かに存在する。象徴が、大成建設の「ウエルネス作業所」だ。
これは設計本部が主導し、「建築設計者がワークプレイスデザインの手法を活用」して、現場で働く社員と技能者(すなわち協力会社の作業員を含む)双方の心身の健康を目的に掲げる取り組みである。注目すべきは、それが「設計」にとどまらず「推進」まで含んでいる点だ。
設計を標準化した。 配置計画・空間・緑化・サインなど約100種類のデザイン手法を「ウエルネスレシピ」として体系化し、規模や工期の異なる現場ごとにカスタマイズできる仕組みを作った。
全国へ展開している(推進)。 2025年8月から独自の「ウエルネス作業所計画ガイドライン」のもと全国本格運用を開始し、2026年度末までに全国累計50現場以上への導入を計画する。シャワー室・男女別トイレ・個室ブース・木目調内装・土足禁止などを順次標準化する。
現場の自律運用まで設計している。 将来的には設計本部が個別に関与せずとも、レシピを使って各現場が自律的に作業所を構成できるようにする方針だ。設計を渡し、現場が回す——という"推進の仕組み"まで含めて設計されている。
取り組み自体が「企業風土改革の一環」として始動し、環境本部のZEB Ready対応とも連携する。複数部署をまたぐ点でも、束ねる動きの芽と言える。
つまり、設計本部が「現場の場」を設計し、全国へ横展開し、現場の自律運用まで描いている。これは個社内における「設計・推進者」の、明確な萌芽だ。
補足すれば、この設計力はもともとオフィス発である。ウエルネス作業所は、大成が本社オフィスや支店・技術センターで積み上げてきたワークプレイス設計——『TAISEI Creative Hub』として本社オフィスから作業所までを一つの取り組みに束ね、WELL認証やナッジデザインといった手法で磨いてきたもの——を、建設現場という"仮設の場"に応用した取り組みだ。そして大成は2026年5月、このオフィス由来の設計力を、今度は顧客の恒久オフィス向けサービス「GREEN RENEWAL OFFICE」として商品化し、全国展開を始めた(空間設計から運用支援、KPIによる効果測定まで一貫提供)。オフィスで磨かれた設計手法が、現場(作業所)にも商品(オフィス向けサービス)にも枝分かれしている構図であり、オフィス側で知見が深まるほど、現場の作業所設計もさらに強化されていく余地がある。
ただし、二点を正直に置く。第一に、これは「現場の快適環境」の設計・推進であって、暑熱・健康・メンタル・補給・通信・見守りといった他領域まで束ねる「現場ウェルビーイング全体」の設計・推進ではない。第二に、この設計本部主導の取り組みは、人事・サステナビリティが担う健康経営とは、公開情報で見るかぎり別の流れに置かれている。大成自身の統合レポートでも、ウエルネス作業所は「人権——誰もが働きやすい快適な職場環境の確保」の項で語られ、エンゲージメントスコアなどの健康経営KPIを扱う「人的資本」の項とは別立てだ。両者をつなぐ合同KPIも、ウエルネス作業所の展開を経営に報告・審議する横断委員会も、確認できない。芽はある。だが、現場の健やかさを一枚の絵として束ね、回し続ける形には、まだなっていない、というのが正確なところだ。
個別の現場では、外部が"設計・推進"を引き受けている
海外には、もう一つの形がある。個別の大型現場で、外部の専門プレイヤーが、現場で働く全員のウェルビーイングを設計し、推進する形だ。これは、ここまで見た「個社の現場の空席」を、外部委託で埋める実例にあたる。
最も近いのが、英国の高速鉄道HS2の一工区を担う4社JV、EKFBだ。80kmの工区で働く就労者は4,500人超で、元請社員・下請業者・労働専従者が混在する。EKFBは産業保健プロバイダーPAM OH Solutionsを外部委託先として起用し、健診や傷病管理にとどまらず、ウェルビーイング戦略の設計から、現地に常駐するチームによる運営・推進、効果検証までを一手に委ねている。看護師・産業医・生理学者の現場常駐、仮想GP・理学療法・EAP、新規入場者全員への精神的健康インダクション——その射程は元請社員・下請・労働専従者の全員に及ぶ。日本で問題になる「技能者が設計の対象から外れる」構造を、外部委託という形で回避しているのだ。ここで所長は、設計・推進する側ではなく、受け入れる側に回る。
同種の形は、他の大型案件にもある。ロンドン2012年五輪の建設では、外部専門会社Park Health & SafetyがCDM規則上の設計段階から関与し、多職種チームを常駐させて月1,300名超の受診を担った(後に「4Ws」フレームワークとして体系化された)。Tidewayは、精神的健康の設計フレーム(成熟度マトリクス)を外部の専門団体Mates in Mindに委ね、それを主要工区請負業者・下請まで展開している。米国にも、Medcorのように、現場常駐クリニック・24時間の遠隔トリアージ・安全スタッフ・OSHA対応・筋骨格リハビリまでを一社で統合提供するプロバイダーがある。外部に「設計・推進」を委ねる形は、英国だけのものではない。
ただし、ここで正直に置くべき限界がある。英国でも、米国でも、豪州でも、外部プレイヤーが担っているのは「健康・産業衛生・精神的健康」の層までだ。 暑熱対策・快適環境の設計・設備調達・補給・通信・見守りまでを束ねた、本稿が描く「現場ウェルビーイング全体」の設計・推進を、外部が一手に引き受けた事例は、海外を見渡しても確認できない。そして日本では、健康(人事)・快適環境(設計)・体調管理(技術)が別部署に分かれ、外部委託先も施策ごとのベンダーに分散する。これらを一枚の絵として設計し、現場に根づくまで推進する——PAM OHのようなポジショニングの事業体は、まだ定義も認知もされていない。
Opinion
1. 空いているのは、「設計・推進者」の席である
ここまでを整理しよう。打ち手は出揃った。だが、それを一枚の絵に設計し、現場に根づくまで推進する人の席が、空いている。
個社の中では、健康経営(人事)・快適環境(設計)・体調管理(技術)と機能が分散し、それらを横断して設計・推進する役割——CWOのような専任のオーナー——が置かれていない。海外には、個別の大型現場で外部の専門プレイヤーに設計・推進を委ね、元請社員から下請の技能者まで射程に入れた前例がある。だが日本は、優れた施策が各社・各部署に点在したまま、それらを束ねて設計・推進する席が、空いたままだ。
念のため言えば、これは「完全な不在」ではない。大成の設計本部による現場快適環境の設計・全国展開のように、束ねる芽は存在する。だが、誰かが意図的に一枚の絵を描き、現場に根づくまで回し続けている——その形には、なっていない。問われているのは「一人で束ねられるか」ではない。設計と推進が意図的に担われているか、それとも、施工も安全も工程も背負う所長への"丸投げ"になっているか、である。
2. 所長への"丸投げ"には限界がある——設計から調達・運営・推進までを担う役回りが要る
現場でその役回りに最も近いのは所長だ。だが所長は施工・安全・品質・工程・労務をすでに抱え、手一杯である。そこへ「現場ウェルビーイングを設計し、領域横断で調達・運営・推進する」仕事まで一人で背負うのは、現実的でない。
求められるのは、暑熱・健康・快適環境・補給・通信・見守りといったバラバラの打ち手を、現場ごとに最適な「一枚の絵」として設計し、必要なモノと仕組みを横断調達し、設置・運営・撤去・効果検証まで引き受け、現場に根づくまで推進する機能である。大成の設計本部が「レシピを設計し、全国へ展開し、現場の自律運用へ」と進めているのは、まさにこの設計・推進の一形態だ。ただし大成のそれは現場の快適環境が中心であって、ウェルビーイング全体ではない。空いているのは、領域を横断して設計し、推進する、より広い席である。
3. まず、個社の現場から立てる
この役回りを担えるのは、現場の"モノ・環境・仕組み"を横断して調達・設計・運営・推進できる立場にある者だ。それが社内の新しい組織——現場ウェルビーイングの設計・推進を専管する役割——なのか、外部の専門プレイヤーなのかは、ここでは問わない。どちらにも、すでに芽はある。国内では大成の設計本部が、現場の"場"を設計し全国へ展開している(内部の芽)。海外では、HS2のような大型現場で外部の産業保健プロバイダーが、健康・メンタルの設計から現地での推進・効果検証までを一手に引き受けている(外部委託の前例)。所長が受け入れる側に回り、設計・推進は別の主体が担う——その分業は、もう絵空事ではない。
ただし、順序はある。まず立てるべきは、個社の現場を設計・推進で支える役回りだ。所長が背負いきれない設計と実装を、まるごと委ねられる相手。それがいれば、現場ウェルビーイングは「点の施策の寄せ集め」から「設計され、運営される一つの環境」へ変わる。
そして、本稿が描いてきた"広い席"——暑熱・健康・快適環境・補給・通信・見守りまでを一枚の絵に束ねて設計し、推進する役割——は、海外を見渡しても、まだ誰も座っていない。外部委託が進む英国でも、米国でも、豪州でも、外部が担うのは健康・産業衛生・メンタルの層までだ。この席に座るには、現場を動かす設計力と、産業保健の専門性と、それらを束ねるデータ基盤と、丸ごと委託を受ける契約と、協力会社まで含める仕組みが、一つの主体に揃わねばならない。いまはそのどれもが、別々の手の中にある。この席に座る者は、どこかの模倣ではなく、まだ世界のどこにもない役割を、自ら定義することになる。
いま、その機能は、業界に明確な名前を持っていない。椅子は、まだ名前を持たない。だが、その椅子が空いていることは、もう疑いようがない。次に問われるのは、誰がそこに座り、誰がそれを回し続けるか、である。
<主要参考文献>
清水建設「サステナビリティ(健康経営)」(健康経営開示、2025〜2026年更新)——健康経営宣言(2020年9月)、本社診療所・歯科診療所+全国9支店の専任産業保健スタッフ、産業医・保健師による作業所巡回・面談、健康経営優良法人認定。対象は従業員。
鹿島建設「鹿島グループ健康経営宣言」「統合報告書2025」——本社健康管理センター(社内診療所)・各支店健康管理、鹿島エンゲージメントスコアを中心指標に活用、対象=社員。
(鹿島の施工管理可視化基盤は安全・工程管理が目的であり、現場ウェルビーイングの設計・推進機能とは別。健康・体調データは別立ての個別ソリューション)
大林組「サステナビリティ(人材マネジメント・安全衛生)」(2025年公開)——健康経営は人事・産業保健・中央安全衛生委員会、対象=グループ全社員とその家族/エコモット・GRIFFY×大林組プレスリリース「GenVital」(2024年、大林組施工現場で作業員約3,000人の体調・熱中症管理を運用。なお自社開発の別システムとして「Envital」がある)
大成建設プレスリリース「建設現場の仮設事務所を変革する『ウエルネス作業所』を全国に展開」(2026年3月4日)——設計本部主導、社員・技能者対象、ウエルネスレシピ約100種、2025年8月から全国本格運用、企業風土改革の一環、環境本部ZEB Ready連携
大成建設グループ統合レポート2024——ウエルネス作業所は「人権(誰もが働きやすい快適な職場環境の確保)」の項に記載。エンゲージメントスコア等の健康経営KPIを扱う「人的資本」の項とは別立てで、両者をつなぐ合同KPI・横断委員会の記載は確認できず。サステナビリティ総本部は2022年4月設置。
日本経済新聞「大成建設、建設現場にシャワー室や男女別トイレ」(2026年3月3日)——2026年度に全国累計50現場以上へ導入
日経クロステック「100種のレシピで現場改革、『ウエルネス作業所』に大成建設が本腰」——将来的に設計本部の個別関与なしで各現場が自律構成する方針
大成建設「GREEN RENEWAL OFFICE ウェルネスオフィスマネジメント」全国展開(2026年5月)——作業所で培ったウェルネス設計を顧客の恒久オフィス向けに外販(空間設計〜運用支援〜KPI効果測定)
竹中工務店「コーポレートレポート2026」「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)8年連続認定」(2026年3月)・「健築®」(完成建物・オフィスの健康空間設計、WELL Building Standard関連)/五洋建設「健康経営宣言」(2024年11月)——社長が責任者・人事担当役員が推進責任者、サステナビリティ推進委員会の下のDE&I推進委員会が推進
経済産業省・日本健康会議「健康経営優良法人制度」「健康経営優良法人2026」——評価対象は自社雇用労働者(協力会社の技能者は対象外)、建設業は健康経営に積極的な業種
楽天グループ「健康・安全・ウェルネス」(CWO設置)/アステリア プレスリリース「CWO新設」(2022年6月23日)——CWOは日本でも確立した役職
EKFB/PAM OH Solutions ケーススタディ(HS2、就労者4,500人超、産業保健プロバイダーがウェルビーイング戦略の設計・推進・効果検証を一括受託)/EKFB「Wellbeing Wednesday」——対象は元請社員・下請・労働専従者の全員
Crossrail Learning Legacy(外部パートナーと協働でウェルビーイング戦略を定義・実装し、Tier1請負業者の仕様書に組み込み下請まで拘束)
Tideway/Major Projects Association ウェルビーイング事例(Mates in Mind「精神的健康成熟度マトリクス」を主要工区請負業者・下請まで展開)
Park Health & Safety「4Ws Framework」/ロンドン2012年五輪建設(CDM設計段階から関与、多職種チーム常駐、月1,300名超受診)
Medcor(米国)——建設現場向けの統合医療・安全サービスを一社で統合提供(現場常駐クリニック・24時間遠隔トリアージ・安全スタッフ・OSHA対応・筋骨格リハ)
【本稿の射程と限界】 本稿は2026年6月時点の公開情報——各社の統合報告書・コーポレートレポート・サステナビリティ開示・プレスリリース——の精査に基づく。大成の設計本部と健康経営部門(人事/サステナ)をつなぐ合同KPIや横断委員会、および大手5社における現場ウェルビーイングの専管体制・現場特有KPI・CWOは、いずれも公開情報の範囲では確認できなかった。これらが社内の非公開の内規として存在する可能性は、その性質上、公開情報からは判別できない。本稿が随所で「特定できず」「確認できない」と記すのは、この限界を踏まえた表現である。
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